かぎ針刺繍用の針について

「特徴と技法」で、アーリワークの最大の特徴は先のとがったかぎ針を用いてすると書きました。実際、私が行った工房ではアーリの職人が普通の刺繍針や縫い針を持つことはあまりありません。アーリ職人はこのかぎ針で出来ることは全てかぎ針でするのです。例えば、布を枠にセットするとき、枠についているテープに刺繍布を縫いつけるのもかぎ針です。アップリケをするとき、アップリケ布を刺繍布に仮止めするためのしつけをするのもかぎ針です。

上の写真は一般的なアーリワークのかぎ針です。
ビーズ・ザルドーシ用の針には長さと太さの異なる数種類があります。
長さは針部分が2.5~3cm程度のものと3.5~4cm程度のものの2種類。太さは特小ビーズも通る細タイプと丸小ビーズ以上用の中タイプ。もっと太いものもありますがあまり使い道がなさそうなのでNelie Rubinaでは扱っていません。
Nelie Rubinaで扱っている針の詳細についてはこちらをご覧ください。

私が行った工房では、ビーズやザルドーシにはこの写真にはない別のタイプのかぎ針を使っていました。スレッドワーク用のようなタイプで先の細い部分がすこし長いのです。一度にすくえるビーズの数は少なめですが、扱いやすいのでマルチに使えるという感じのものでした。

スレッドワーク用の針も太さの違いがあり、糸の太さや本数によって使い分けます。

youtubeでこれらのかぎ針を作る職人の映像を見たことがあります。すごく単純な道具を使って1本1本手作りしていました。職人の手づくりなので、アーリワークのかぎ針のかぎ先の形は全て違います。アタリハズレがあると言っては何ですが相性が良い針・相性が悪い針というのはあると思います。

youtubeネタばかりですが、レース針の細いもの(チューリップの24号など)でアーリワークをしている動画も見かけます。アーリニードルほど先は尖っていませんが、ピンと張った布になら刺さりやすいのではないかと思います。

次の写真は私が持っている刺繍用のかぎ針たちです。

上から順に
ハンドルミシン用のミシン針(かぎ針)
リュネビル刺繍用
アーリニードルのザルドーシ用
アーリニードルのスレッドワーク用
デトバ刺繍用
上2つは工業的に作られた針
中2つは手作り
一番下も手作りのように見えます

別記事でタンブール刺繍が同様のチェーンステッチが刺せる刺繍ミシンにとって代わられたのではないかという話を書きました。それがハンドルミシンというミシンです。「ハンドルミシン」で検索していただくとかなりビンテージ感のあるミシンが出てきます。かぎ針状の針を使ってチェーンステッチやループ刺繍が出来るということです。興味のある方は「ハンドルミシン 針」で検索してみてください。この針だけでも何かできそうです。実際、この針をカットして細いピンバイスにとりつけるとリュネビル刺繍用やタンブール刺繍用のものとほぼ同じ感じに使えます。アーリニードルの木の柄のものはずっと使っていると針が抜けることがありますが、その場合もピンバイスにとりつけて使うこともできます。(柄は細いほうが回しやすいので、元の柄に金属用のボンドで付け直すほうが使いやすいとは思いますが)

デトバ刺繍用のかぎ針は興味本位でネットで購入しましたが、まだうまく扱えません。これもアーリ同様手作り風のかぎ針なので、もしかしたら自分で扱いやすいように調整する必要があるのかもしれません。

あと、今度インドに行ったら探してみたいのが、カシミール刺繍用のかぎ針です。でもこれは北インドに行かないと見つかりそうにない気がします。