刺し始めのバックステッチ
全ての刺し始めには、かならず1針分のバックステッチを刺します。
1.糸端を表に出す

図案の刺し始め位置から1cmくらい離れたところに針(アーリニードル)を刺し、糸端から10cmくらいのところをかけて表に引き出します。ループではなく、糸端を出しきってしまいます。
糸端が布の下にあると邪魔になるので、表に出して休ませておくのです。慣れないうちは表側で玉結びをつくったり、マチ針などにからげておくと良いでしょう。
2.バックステッチをする

刺し始め位置から1~2mm先の図案線上①に針を入れ、②までバックステッチをします。

針を回転させるタイミングが大事です。
「抜く前に回す」のでも「抜いてから回す」のでもなく、「回しながら抜く」ことです。
回しながら抜くと織り糸にひっかからず、刺している糸を割ることもなく「プチッ」という感触で針は糸をかけて出てきます。慣れないうちは「布から引き出す」「ループから引き抜く」の二段階でやってみてください。
刺し始めはたったこれだけです。玉留めをすることもないし、バックステッチを繰り返すこともありません。
表に出して休ませておいた糸端はステッチが一区切りついたところで布の際でカットします。裏には1cmほどの糸端が残ります。